おきみやげさんの映画レビュー・感想・評価

おきみやげ

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オールド・ジョイ(2006年製作の映画)

4.1

『悲しみは使い古した喜び』
全ての悲しみがそうではないが、かつての喜びが過ぎ去ってしまった悲しみはある。きっとそれがOld Joy。
昔とは境遇が変わってしまった旧友、廃れゆく静かな街並み、人のいない
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ミッドサマー(2019年製作の映画)

3.3

家族を喪った主人公ダニーの拠り所を求めるストーリーが生贄の風習を持つホルガ村にて進行していく。
不気味さの演出や排他的コミューンに人々が呑み込まれていく様が魅力的。
ホルガ村で何が起きるか、起こったの
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ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

3.8

邦画・ドラマの流れで作ったゴジラ!という感じ。
放射線を浴びてない小さいゴジラが元気に人をパクパクしてたり、大きくなったゴジラがパンチパンチで建物を崩したりアグレッシブなゴジラも見られる。
熱線を吐く
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ターミナル(2004年製作の映画)

4.2

味方がいないけど善人な主人公が己の能力を発揮してイジワルにめげずに味方を増やしながら己の使命を果たす、アーキタイプ的な勧善懲悪モノ。
背景は中々深刻なのに、主人公がなんやかんや何とかしてしまう様は見て
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デスプルーフ in グラインドハウス(2007年製作の映画)

4.9

映画の流れはあらすじを読んでいただくとして、ホラーテイストな前半とそれに対するカウンター・コメディで展開される本作。
タランティーノらしい意味のないけど小気味いいトークは前提として、不気味なホラーを散
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ガタカ(1997年製作の映画)

5.0

遺伝子操作によりエリートを選んで産める世界に、一切の操作なく生まれた主人公ヴィンセント。彼は生まれつき心臓にリスクがあり、近眼の可能性が高く、推定寿命は30.2歳だった。社会・制度から“妥当な差別”を>>続きを読む

君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

2.9

ファンタジー映画ではあるけどエンタメではない。主人公の行動原理は分かりやすいし伝える描写はとても良いと思うんだけど、ファンタジー描写の諸々があんまりワクワクしない。主人公が「あれは何?」と尋ねては「○>>続きを読む

岸辺露伴 ルーヴルへ行く(2023年製作の映画)

4.5

実写『岸辺露伴』シリーズの魅力は世界の裏側に沈んだ神秘を岸辺露伴の背中から覗くように体験できる事だと思う。岸辺露伴を天才たらしめる傍若無人さに『ヘブンズ・ドアー』、この二つが岸辺露伴を主人公たらしめつ>>続きを読む

パルプ・フィクション(1994年製作の映画)

4.8

なんとなく高尚な類の映画だと思っていた。コメント欄を見れば「小難しい映画だと思っていた」と意見もあった。僕もそう思っていた。
が、誤解を恐れずに言うならドタバタ系エンタメである。アメリカンギャング達を
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スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース(2023年製作の映画)

4.8

濃密にして間伸びしない、傑作の140分。
音楽や映像の素晴らしさは前作から健在、数々のスパイダーマンが集まる事で『スパイダーマンのあり方』にフォーカスが当てられるコンセプトも健在。予想に反さず、しかし
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TAU/タウ(2018年製作の映画)

2.9

 悪ぅい科学者の家にあるAIを懐柔して脱出図る話。まんま。それ自体は悪くない。
 でも科学者は計画的に一般人を拉致してくる能力があって、掃除ロボと警護ロボと執事ロボを兼ねられる強いAIを持ってるのに、
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ファーザー(2020年製作の映画)

3.3

このレビューはネタバレを含みます

 認知症となった老人視点で描かれる現実と幻想の入り混じる世界。
 だけど忘れてはいけないのがこの映画のタイトルは“オールドマン”ではなく“ファーザー”であり、この老人を父として見る人間がいるという事。
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ヘルドッグス(2022年製作の映画)

3.4

「地獄の狂犬たち」「相性98%の最強コンビ」と謳われて、それでいて片方は潜入捜査官とくれば、それはもう裏切りの呵責に呑まれながら悪を討つデカと裏切られた痛みと培った絆の板挟みで苦悩するワルが織りなす二>>続きを読む

すずめの戸締まり(2022年製作の映画)

3.9

 今までの作風から大きく舵をきって大衆ウケを狙いにいった『君の名は。』、そこで得たノウハウを活かして思春期の恋愛を情感たっぷりに描きつつも稼いだ『天気の子』。それに続く良くも悪くも『新海誠の加速する大>>続きを読む

沈黙のパレード(2022年製作の映画)

3.6

『容疑者xの献身』や『真夏の方程式』に共通するような「愛ゆえの殺人」がテーマとなる一作。
各エピソードの描き方一つ一つが抜群で登場人物の愛情、悲哀、憎悪、そのどれもが手に取るように伝わってくるのは流石
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ゼロ・グラビティ(2013年製作の映画)

4.7

スケールの大きすぎる宇宙空間での災害に見舞われ、痛感する人間の無力さとちっぽけさ。
そんな重力からも見放された孤独の中でこそ、生きる意志が眩いコントラストになっている。
淡々としたストーリーに感じるの
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犬王(2021年製作の映画)

3.8

アニメでミュージカル、脚本がかの野木亜紀子。一体どんな映画かと思い観てみると、なんと『ボヘミアン・ラプソディー』である。
主人公らの在り方だとか、音楽だとか、演奏だとか、そのどれもがロックである。60
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シン・ウルトラマン(2022年製作の映画)

3.5

シンゴジラはゴジラという作品を解釈し直し、今一度映画を作るならどうなるかを徹底的に考えられた上質なエンタメ映画だったと思う。
一方でシン・ウルトラマンはウルトラマン、とりわけ昭和のウルトラマンに思い入
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ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密(2022年製作の映画)

3.3

2作目よりだいぶマシで、1作目の雰囲気を取り戻してくれた3作目。ファンタスティックなビーストがいっぱい活躍してくれる。
シナリオも気になる所はあれど、前作と比べれば万事オッケーに思える。
ハリポタ作品
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ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生(2018年製作の映画)

2.5

このレビューはネタバレを含みます

中身薄すぎ。長大なハリポタシリーズに、2時間超えの前作を踏まえての映画。しかも上映時間2時間。それでこれかいな。あきれて物も言えない。1時間見た時点で続きを観るのやめたかった。人付き合いが無ければやめ>>続きを読む

ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅(2016年製作の映画)

3.3

このレビューはネタバレを含みます

数々のハリポタ要素を散りばめながら展開される新シリーズの第1作。
見知ったハリポタ要素でニコニコしながらCG魔法動物でワクワクできる。悪くはないんだけど、いまいち決め手に欠ける印象。
なんとかイビルで
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マトリックス レザレクションズ(2021年製作の映画)

4.3

この時代に再びマトリックスをやるという挑戦的な立ち位置。さて、どれだけ乗り越えられるか……まぁ良かったですよ、面白い映画でした。
ただ決定打に欠けるんだよな〜〜、『あのマトリックスのアクションを現代技
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ザ・コンサルタント(2016年製作の映画)

4.6

「一般社会で暮らしてる男が実は暗殺者……!」みんなこういうの好きでしょ?僕は好き。同系統ではジョン・ウィックやイコライザーより断然好き
もっとも、ツッコミどころは割とある。ストーリー構築の出来が甘い所
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スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム(2021年製作の映画)

5.0

まず間違いなくALL TIME BESTの一つになった。
MCUで続くスパイダーマンシリーズでありながら、長大なスパイダーマンサーガの到達点の一つでもある。
ファンサービス精神が豊富に散りばめられたシ
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ジョン・ウィック:パラベラム(2019年製作の映画)

3.5

 まず今までのジョンウィックシリーズが好きな方へ。迷わず見るといい。あなたの好きな世界が待っている。地に足ついた現実味とケレン味の両立 。2時間10分の8割ぐらいは戦闘シーンだし今までのクオリティはそ>>続きを読む

The Witch/魔女(2018年製作の映画)

3.4

 B級ではないがA級とも言えないバイオレンスアクション映画。
 戦闘シーンのスピード感は高いが、演出としては光るもの無し。超能力の出番薄いし、タイマンばかりで複数人の超能力者が入り交じる戦いは無し。ス
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オールド・ガード(2020年製作の映画)

4.8

 シャリーズ・セロンのアクション。これだけでアクション目当てに寄ってきた人たちはもうメロメロ。彼女が演じる主人公・アンディを筆頭とした不死の軍団たちの戦闘シーンは最高。不死をギミック活用してるのは勿論>>続きを読む

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