原田和樹

TENET テネットの原田和樹のネタバレレビュー・内容・結末

TENET テネット(2020年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

冒頭の5分、ガラスやコンクリートに反射する光や景色の無機質さと青と緑に、月の表面を思わせるような暖色のトーンがとにかく美しかった。

ただ、映像は3シーンくらいの変化、ストーリーも目まぐるしく進行していくので、正直1回目の鑑賞で全て掴むのは困難だと思う。まだわかんない事だらけだけど、パンフレットが1番参考になりそうなので購入するの、アリだと思います。

もう少しテンポ感を落とせば、大筋のストーリーは観る側に理解させやすかったと思う。それでもあのスピードで突き進んだのは、アクション映画としての陶酔感を選んだのかなと思った。

そして、それは僕には大正解で、16分で刻まれるシーケンスの音楽と映像のリンクがとにかく気持ち良くて、終始高揚感に包まれて終わる頃には完全にハイだった。そのスピード感でのアクションがもうバシバシ決まるし、お得意のギミックも効いてたと思う。

気候変動、エスタブリッシュメントに対するちょっとした皮肉、ヒロインのキャラクター性や行動、名もなき主人公、とにかく掘りがいのある部分はたくさん。パズルの様に何回も見たい映画です。
原田和樹

原田和樹