ふくろう

魔女見習いをさがしてのふくろうのレビュー・感想・評価

魔女見習いをさがして(2020年製作の映画)
4.3
子供の頃、アニメと現実の境界はもっと曖昧だった。
魔女の館に迷い込めさえすれば自分も魔法が使えるようになるかもしれないし、手を合わせれば錬金術が使えて、何かのきっかけで自分の手に鬼や風穴が封印されたらその力が使えるようになるかもしれない。
もちろん虚構だってことはわかってるんだけど、心のどこかでまだ遭遇してないだけできっかけさえあればもしかしたら不思議な力を使えるようになるかもしれないとそんな風に思っていた。
魔法は流石にないとしても図書館に通い続けたら月島雫には出会えるかもしれない。
それすらも虚構の世界でしかないのだと知って現実と向き合わされてきた大人に優しく20年前の曖昧な感覚を思い出させてくれる映画。

デシモン、ドラクエ、ドラえもん、20年前に子供だった大人に向けた映画がここ数年次々に出てきてるけど敢えて、思い出を思い出のまま描いてその上で奇跡ってもしかしたら本当にあるのかもって思わせてくれるいい映画。ちょっと泣いた