ごんてぃー

イップ・マン 完結のごんてぃーのレビュー・感想・評価

イップ・マン 完結(2019年製作の映画)
4.5
 完結。また一つ、21世紀に君臨したサーガが終わりを迎えました。
これぞ集大成。ラストのドニー・イェンVSスコット・アドキンスの語彙力クラッシャー2020年ベストバウトはアクション映画史にまた語り継がれていくでしょう。このシリーズ10年間やってきて全部同じじゃねえかというやつは多分即物的な人なので気にしないようにしよう。

  ノンストップ100分間アクションのつるべ打ち。このスピード感はシビル・ウォーにも匹敵するでしょう。正にアクションのためにあるような脚本と脚本のためにあるようなアクション。アクションを当て書きしたような脚本にはもう笑みしかこぼれない。ドニーさんという「宇宙最強の男」がこのシリーズを通じて伝えたかったことの一つ。それは21世紀の世代にカンフー映画の魅力を思う存分伝えることだったのでしょう。鑑賞して改めて思いました。ああイップ・マンシリーズってこういう作品だったな、と。

 本作のテーマは「真の武術と多様性、不正偏見との闘い」であり、人によっては一作目二作目と同じでは?と感じるのは間違いありません。ですがそのテーマを進化し続けたドニーさんのアクションで浮き彫りにすることで、このシリーズの葉問という一人の人間が紡いできた物語は終わりを迎えるのだとすれば何もちぐはぐなところはありません。
 


P.S. 語り過ぎましたが、各キャストそれぞれにアクションの見せ場がある構成になっているのも憎い、憎すぎます。
 
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