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イップ・マン 完結のnoroのレビュー・感想・評価

イップ・マン 完結(2019年製作の映画)
3.0
イップマンシリーズのファンとして胸に来るシーンはあったが単品の作品としては少し物足りない印象。及第点。

まず前半が間延びしてて退屈。
イップマンシリーズの淡々とした雰囲気は好きだか…今作、特に前半はストーリーの起伏がなくただ間延びした印象。
ストーリーにそこまで絡まないブルースリーのシーンが長かったり、新星の女優を出したいが為のシーンが多く大人の事情を感じた。

ストーリーも過去作品に比べるとイップマンが拳を振るう理由がわかりにくく残念。
結局イップマンはアメリカでは部外者の立場だし、大学での差別問題もアメリカでの中国人差別問題も宙ぶらりんのまま終わったし…。
イップマンシリーズの主題である家族との絆、中国人の誇りが今作は両方とも中途半端。


アクションシーン的にはお祭りのバトルが一番良かった。
流石ドニーさんの詠春拳はカッコいい!
しかしラストバトルはドニーさんの良さもスコットアトキンスの良さも余り活かされてなく物足りなかった。
(直後に序章を見直したが池内さんとのラストバトルはシンプルなアクションなのに迫力を感じられ、木人を重ねる演出など最高だった)

背景は相変わらず色味やデザインはこだわりが見えて美しかったがアメリカが舞台ということもありちょっとショボくなった印象なのも残念。


シリーズ物の定めかやはり尻すぼみ感のある作品になってしまった感は否めないが長期に渡り楽しませていただいて満足です。
本当にお疲れ様でした。ありがとう。
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