西東京

ロリータ恥辱の西東京のレビュー・感想・評価

ロリータ恥辱(1989年製作の映画)
5.0
佐藤寿保は他の作品でもそうだが、発信された電波を受け取る第三者のリアクションが全く描かれていないため、放たれた電波が孤立しているようにも感じられる。そもそも他には誰も聴こえておらず、もしかしたら異常な登場人物の中だけで交わされる秘密の信号の可能性もある。
NOISE探偵団を名乗るJKのピュアな暴力性が最高で、キャラがぶっ飛んでる。映画全体のテンションは彼女と釣り合っておらず、暴力衝動がどこかフワフワした絶妙なバランスで低温に保たれている。女友達との不思議な関係、屋上の会話も掴みどころがなくていい。
りんごぶっ刺す場面で背景にビートルズのポスター、ラジカル・ヒステリー・ツアー。ストーンズのカバーで映画は終わり。ラジオというテーマだからかポップな手触り。
最後に佐野和宏がフッと殺されて適当に消費される感じ、結構怖かった。
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