オーウェン

私が、生きる肌のオーウェンのレビュー・感想・評価

私が、生きる肌(2011年製作の映画)
3.9
これまでのアルモドバル作品よりも遥に奇妙であり、出てくる人間も危なければ物語までも奇想天外と、イメージを覆すほどの出来栄えに仰け反ることになる。

天才外科医のロベルは豪邸に住んでおり、2階には監禁された美女がいる。
物語は現在から過去に遡り、再び現代に戻るという3部構成。
一体この美女は何故このような状態になったのか。

ミステリではあるのだが、実は種明かしは中盤に訪れる。
それもかなりの衝撃をもって。
そこからはどのように進むかなど予測不可能。

これをハッピーエンドと呼んでいいのかさえ迷うような突然の終わり方。
おおよそアルモドバルらしくない作風だが、官能部分としてはゾクゾクさせる様な緊張感がある。

久しぶりのアルモドバルと再会となったアントニオ・バンデラスも、ここまでぶっ飛んだキャラはなかった。
鍵を握るエレナ・アナヤもヌードを曝け出しての熱演。

これまでのアルモドバルとは一線を画す出来だが、見た人によってかなり評価が分かれる作品かと。
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