さくらぼ

ひとよのさくらぼのレビュー・感想・評価

ひとよ(2019年製作の映画)
4.2
子供たちに暴力をふるいまくる父を母が殺したことで、みんなの人生に狂いが生じてしまった物語。
今年3作目になる白石監督最新作。2016年からの4年で9本撮られてます。多作なうえにコンスタントに傑作を撮っていて感心します。そして今作もまた傑作でした!

脚本も良いのでしょうが、とにかく役者陣の熱量が凄かった!日本映画界の至宝・松岡茉優は安定の素晴らしさだし(泥酔嘔吐シーンの「まだ吐くよ」がアドリブだそうでw)、鈴木亮平は気弱な吃音兄を見事に演じているし、斜に構えてつっけんどんという役柄的には一番イージーな佐藤健も後半魅せてくれたし、田中裕子、佐々木蔵之介、筒井真理子、音尾琢真、まさかの大悟などなど、みなさま素晴らしいお芝居でらっしゃいました。

後半ちょっと大仰になっちゃったのは逆効果だったかなぁとは思いつつ、前半の全員噛み合わないモヤモヤする感じの描き方は大好物。いいものを観させていただきました!