ころすーけい

ひとよのころすーけいのレビュー・感想・評価

ひとよ(2019年製作の映画)
3.7
ちょっと前に「凪待ち」を劇場で観たと思ったら、もう白石和彌監督の新作が。
今年で3作目とのことで。
すごいペースで仕事しているなあ。

前作に引き続き胸にドスンとくる内容。

役者陣の演技がすごかった。
主人公の3兄弟はもちろんのこと、タクシー会社の面々も含めて良かった。
登場人物の多くが理想の自分と現実の自分のギャップを持っていて、端々に見せる心ここにあらずの表情や、なんでここにいるんだろうという表情が絶品。
家族が主題の作品なんだけど、こっちの方が印象に残った。
佐藤健って好青年キャラの役どころが多いイメージがあったんだけど、こういう役も結構合っててすごく良い。

話の内容も良かったんだけど、1箇所だけ引っかかるところがあって、ちょっとうーんという感じ。

会社にビラを貼られたり、タイヤパンクさせられたりする描写があるんだけど、さすがに15年も続ける根性ある人だから、その人たちの描写もあって良かったじゃないかな。