マクガフィン

スケアリーストーリーズ 怖い本のマクガフィンのレビュー・感想・評価

3.0
閉鎖的な地域社会や時代背景、陰キャ的な子ども達やソバカスの女の子の配置が、如何にもジュブナイルホラーをイメージするのだが。

文化的な違いが大きく、都市伝説のようなエピソードを積み上げるが、オマージュが分からない映画を見るような感じで、背景までは辿りにくい。また、字幕を通して文字を見ても、アルファベットが齎す独自な恐怖は伝わらなく、本の恐怖もイマイチに。クリーチャーにしては、くっきり造形でキャラ立ちもあり、その受け入れ方で、恐怖や評価も変わるのでは。

そんなこんなだが、物語が次々に生まれて生活を侵食し、順番に迫るくる恐怖を体験する少女の成長譚は、まずまずな出来栄えに。それよりも、本や文字が作者を飛び越えて飛躍することで、ホラー的な要素と別な本のパワーを感じることに。本自体か、本に対することかは判断が難しいが、本に対して何らかの情念的なことが垣間見れた方が印象的に。