ノラネコの呑んで観るシネマ

デッド・ドント・ダイのノラネコの呑んで観るシネマのレビュー・感想・評価

デッド・ドント・ダイ(2019年製作の映画)
3.8
なるほどそっち系w?
アメリカの田舎にあるビル・マーレイとアダム・ドライバー、クロエ・セヴィニーの3人だけの警察署。
ある日、地球の軸が傾きゾンビが現れはじめる。
しかしさすがジム・ジャームッシュだけあって、ただのゾンビ映画であるわけがない。
ゾンビが生前の生活に引き寄せられるって、某日本映画で観たような設定だが、要するに死んでも欲望から解放されない、人間のサガの象徴としてのアンデッド。
まあこの辺りはロメロ系ゾンビを正当に継承してるとも言えるのだが、本作は一周回って捻ってある。
ゾンビ映画そのものも、お前らオタクの浪費の対象じゃねえか!だからオタクだけ逃げるなんて許さねえぞ!って何て悪意たっぷり。
主役がビル・マーレイやアダム・ドライバーなのも含めて、ジャンル映画を作家の脳内に閉じ込めて遊び倒した怪作。
全部台詞で説明しちゃうのは如何かと思うし、色々ゆる〜いんだけど、これはこれで面白い。