9人の翻訳家 囚われたベストセラーのくろいひとのレビュー・感想・評価

よく考えられたミステリー・スリラー。

中盤に最初の意外な事実が判明したのを皮切りに、次々に診るものの想定をくつがえしつづける、そのアイディアは面白く楽しめる。
時系列をないまぜにした構成も面白い。

ただし、そのどれもが単発な驚きにすぎず、最後の結末（これがじつは予想がつくものだった）へ有機的につながっているかといえば物足りない。