うえのひろむ

9人の翻訳家 囚われたベストセラーのうえのひろむのレビュー・感想・評価

4.5
物語としての立ち上がりは、少し遅い印象。
最初の30分くらいは少し集中力がいる気がする。
ただ物語が動き出してからは、なんだって!の連続。
まるっきり先が読めない。
凡庸な言い方をすれば「あなたは必ず騙される」みたいな。
先読んだぜ!と思ったら、数分後にはあっさり種明かしされてしまってガッカリ(笑)
先を読もうとすればするほど騙される。
最後には「すごいものを観た」という気持ちになれる。
本当に極上の本格ミステリー。

ただ『ダ・ヴィンチ・コード』シリーズの実話に基づくってなってるのが、なんだかなぁと思わせる。
脚色はしてるんだろうけど、まるで『SAW』みたいに地下室に閉じ込めて、翻訳させるってシチュエーションがなんか嫌。

オルガ・キュリレンコは『慰めの報酬』と全然印象が違って、この人出てたっけ?ってなった(笑)

2021年96本目
うえのひろむ

うえのひろむ