yossie

9人の翻訳家 囚われたベストセラーのyossieのレビュー・感想・評価

3.8
ダ・ヴィンチ・コードシリーズって言葉が出てるんだけど、まったくダ・ヴィンチ・コードは関係なくって見ていなくても大丈夫。ただその出版に際してのエピソードが物語の原案になってるんじゃないかな。

アメリカ的な派手なミステリーではなくてヨーロッパ映画らしいじわじわくる文学的なミステリー。
世界的ベストセラー「デュダリス」の第3巻の発売に際し、出版社が他言語を同時発売するために9つの言語、9人の翻訳家を小説の内容が漏れないように監禁状態にして翻訳をさせるところから始まる。

ストーリ展開があっち飛びこっち飛びしてるから前半はどの時系列の話なのかどの話題が戸惑うことが多く、また鍵となるものを逃しては、と必死で見ていた。そうやって前半情報が断片的に伝えられ、後半にそのピースを嵌めて形にしていく感じ。その中に真の犯人やことの真相がが見えてくるのだ。

派手さはないけど最後まで展開が変わるじっくり型。真実にはホロリとくるものがある。
yossie

yossie