キミシマユウキ

9人の翻訳家 囚われたベストセラーのキミシマユウキのレビュー・感想・評価

3.8
素性が一切知られていない超売れっ子小説家が発表した新作。その多言語翻訳をセキュリティの観点から同じ場所に集めてやることになるが…

というフランス産スリラー。
題材は珍しくてかなり良いし、
序盤の展開もハラハラドキドキで楽しむことが出来たのだが、蓋を開けてみると群像ミステリーとしてはキャラがたってない翻訳家が多い印象。
そのバランスが悪いせいで勘の鋭い方々ならだいたい犯人にピンと来てしまうだろうし、終盤で明かされるトリックも言うほどカタルシスを得るものでは無かった。
でもオルガキュリレンコ様による妖艶な美女風なヒロインはたまらなかったので加点しておきます。