YukiSano

クロール ー凶暴領域ーのYukiSanoのレビュー・感想・評価

クロール ー凶暴領域ー(2019年製作の映画)
3.4
ワニワニパニック映画。
今、タイムリーな大雨洪水映画でもある。

直前に見た「ロストバケーション」は哲学や神話的映画だったが、こちらは力業で押しきる正統派B級映画だった。しかし小細工いっさいなしの潔い演出で好感度大。

台風に紛れてワニが脱走して、父と娘が協力して浸水した家から脱出を試みる、というシンプルな物語。

父と娘ものにとことん弱い私としては、ハラハラドキドキできた。もはや不感症のようにスリルを感じなくなったオッサンに他人事ではないシンパシーを与えてくれた。そう、父は死んでも娘の命を守りたいのですよ。

気持ち良いくらい脇役に愛がなく、基本は親子愛についてなのが良い。

どんなに脱出しようとしても、ホームに押し戻され、絆を再確認していく。

トラウマを与えたのも父であれば、乗り越えることが出来たのも父のおかげ。

一人の女性が父を乗り越えて、守るまでになる正統派成長物語。

お父さんは嬉しいぞ!って気分になれる。
YukiSano

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