やっぱりカルカン

パラサイト 半地下の家族のやっぱりカルカンのレビュー・感想・評価

パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)
3.5
念願の初見。ハラハラドキドキ、スリルのある映画だった。設定が現実的かという点で言えば、まずキム家は最初見た時から充分臭そうだったし、なぜかたまたま持ってた英語・美術・家事・運転のスキル、パク家での立ち居振る舞い(マナー)も不自然だし、他所行きの小綺麗な服はどうやって用意したのかも分からないし、あんなトントン拍子に上手いこといくわけないと思うが、そこはエンターテインメントという事で。
まさかそうくるとは!全く予想外だった!と言う訳でもなかった。フラグが途中で幾つか立つので、個人的にはまあまあ予想できる範囲の事が起こったなぁ…という感じ。

韓国にピザのカートンを折るだけの内職が本当に実在しているのかは知らないが、日本の宅配ピザ屋では絶対に外注なんかせず、注文が少ない時間帯に店の従業員がまとめて折っておく。
あらかじめ折ることで箱はかさばるが、それでも前もって折っておく所が日本と共通していて面白かった。

どうでもいいけど正しい折り方は、まずカートンを折る前にアルコールスプレーで手を消毒し、映画でも言ってた通り立って折るのが当たり前。速く折るには箱を逆に(フタの方をお腹に向けて)持つのがポイント。
フタの部分は自分の体の方に引き寄せたら勝手に折れるので、それと同時に両手で手前→奥の順に2回角を折って最後にツメを折って差し込みフタを閉め、上下を回転させて積んでいく。
内側の面には一切触れないように折る事が大切。このやり方で1分に3〜4個は余裕で折れる。しかし突然あんな不衛生な所で変な内職が始まったので思わず笑った。あれでいくらもらえるのだろうか…
折り方の動画を見ながら折っていたのが今っぽい。

ツボは朝鮮中央テレビのモノマネ。
映画と「同じ臭い」を放つ人が同僚に居るので、他人事とは思えなかった。自分はニオイに敏感で「この人は団地に住んでるのかな」「昨日同じ服で焼肉に行ったのかな」といちいち気になってしまうので、その点はとてもリアルに見る事ができた。

個人的に映画は、何回見ても面白い映画・初見の衝撃が全ての映画・そのどちらでもない映画に分かれると思うが、この映画は断然初見の衝撃タイプなのでまた見るとしたら何年か間をあけて、いい感じに内容を忘れてから見たいと思う。