最初から最後まで目が離せなかった。
お話のテンポが良く、カメラワークやBGMも効果的。期待を裏切らない、ある意味、平均点がものすごく高い綺麗で優秀な作品。
ただ、だからこそ。。あともうひとつ、突出した何かが欲しかったかもしれない。。作品としてのレベルは非常に高く、満足で、これ以上何を、というと難しいのだけれど。
■格差社会の描き方
ほかの方も書いてるとおり、におい、を象徴的に描くのは非常におもしろい。。我々も生きる中で、そういう生きる層の違いを感じることってあって。それをにおい、として形にしているのはとても興味深かった。
■上、下という位置関係
この物語は、地下と地上、一階二階、という位置関係が重要な意味を持つ。
これまたおもしろく、人物の辿る軌跡は常に、坂道や階段なのだ。
途中、主人公一家が家に帰るシーンがあるのだけど、延々と下にいくのだよね。。その上下の格差を、しっかりと位置関係や場面で示すのはまたおもしろかった。
服をどう調達したのか、身なりは？とか。。色々気になることはあるけど、想像で補完はできるかなー。
日本も陥りそうな恐怖感があった。。いや、もはやこうなりつつ、あるのだろうか？
