臭いの描写と格差の生々しさが印象的な映画。
まず、臭いについて。
半地下の生活臭、パンツの臭い、薄汚いシェルターの臭い、汚水があふれる街の臭い、切り干し大根なお父さん臭など、臭いが感じられる描写が多くて面白かったです。映像で臭いを表現するのは困難ですが、これらの臭いの描写によって、半地下をよく知らない人にも、半地下がリアリティを増しているように思えます。
次に格差について。
お金持ちは高台に住める、庶民は大雨で浸水しやすい場所にしか住めない。大雨の翌日、お金持ちはホームパーティーを楽しむ、庶民は避難所で寝泊まりする。お金持ちは失神したらすぐ病院に連れて行ってもらえる、庶民はナイフで刺されても見向きもされない。
社会的地位や所得の格差が生々しく、手足が冷たくなる気がしました。
終始テンポが軽妙で、すごく観やすかったです!また観ます。