アカデミー作品賞を受賞してから時間が経ってしまいました。
足が遠のいていたのは、見終わってから敬遠していた訳が分かったような気がしました。
私は、見ていて辛かったです。
格差社会を描いた作品だとまでは、受賞当時聞いていました。いつかこの作品を見るつもりでいたので映画評は読まないでいました。
人生は計画をしてはいけないのだ。と父が言う。
若者に夢を与えてはいけない言葉。
そりゃ〜人生なんて何とかなるもんだよと、諭されば良いのかもしれないが、
匂いは染み付いていて取れるものじゃない。
お父さんはソン・ガンホ
『タクシー運転手~約束は海を越えて~』を見ていたので運転手役はピッタリ。
この映画で、韓国人が考える隣国の北朝鮮の脅威と過去の日本との戦いに触れている事。
いつまで経っても過去の傷は癒されていない事を痛感した。
二重構造を考えた舞台には頭が下がる。
どこの国にも日向と影は有るが、下の下を描く画面は正面からまともに見る事が辛かった。
最後に息子さんが山に登り、あの家を見ているシーンが好き。
映画館を出たら、本物の雷が鳴り大雨が降った。
映画の一場面と重なり、余計に辛くなってしまった。