小春

風の電話の小春のネタバレレビュー・内容・結末

風の電話(2020年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

去年友達に勧められて、遂に観れた
台詞のないシーンが多く、自然の美しさと共にハルの悲哀が感じられてとても切なく、苦しく、辛く
家族や友達、思い出全てが突然奪われてしまったハルの気持ちが痛いほどに伝わった
そりゃあ人と喋るのが億劫になるよね
自分のこと話したくないよね
心を閉ざしちゃうよね
ハルが感情的になって泣いてるシーンは私も釣られた
でも旅が進むごとにハルの口数が増えていき、自分の気持ちを口に出して言えるようになり、心を開いていく過程は本当に良かった
自分が最初に言われたことを、最後は少し似た境遇の人に対して言えたの、悲しみや苦しみなど様々な感情によって視野が狭くなってしまってたけど旅を通じて自分を客観視できるようになったって捉えられて、深く傷ついた心が少しずつ癒ているんだろうなって思った
良縁は人に変化をもたらすし
電話のときにおばあちゃんになってるってハルが言ったこと、つまり生きるって思えたことが本当に本当に嬉しかった
以前なぜか311の津波被害の動画を2時間以上観たことがある
涙が止まらなかった
津波が飲み込んでるものは人の命のみならず思い出や人の心も含まれてる
のこされた方達の苦しみが少しでも癒されますように
無力で非力な私ができることはそう願うだけなんだろうなきっと
小春

小春