ルヤーナ

風の電話のルヤーナのレビュー・感想・評価

風の電話(2020年製作の映画)
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こういう超乱暴に言うと「人と人との触れ合い・繋がり」的な映画を「好みじゃない」と言うと嫌な奴みたいで後ろめたいが、仕方ない(決して嫌いだったわけではないが)。
主人公のハルが感情をあらわにするところを長回しで撮るシーンが何度か登場するんだが、それがちょっとキツい。いや、主演の俳優は素晴らしいと思うんだけど、単にこういう演出がやっぱり苦手である。『パリ・テキサス』の最後の電話の長回しですらあんまり好きじゃないので(てかこの映画はあれを参考にしてると思うんだよなぁ)。
あとこの映画でかなり印象的だったのはハグ。まぁハグだけでなく身体の一部を差し出す動作が人と人との繋がりを意識させることになっている。中でも冒頭のおばさんや幼馴染みのお母さんとのハグはかなり印象的である。これは良いんだけど、なんというか、素直にハグが出来るってのは凄いと思った。皮肉じゃなくてピュアというか。俺が荒んでいるのか…?
いやでもロードムービーという形式を通じて日本社会を見ていくっていうのは素直に良かった。1番好きだったのは妊娠している女性とその兄(弟だったかも)のとこ。