まずアクション。素晴らしいです。
「天翔龍閃打たんのかーい」
「蒼紫それだけかーい」etc…
諸々のツッコみどころはあるものの。
1作目と比べると遥かにパワーアップしている。
ハリウッドにも全く引けを取らないレベル。
日本映画もこういったアクションとれるようになったんだと観てて嬉しくなる。
しかし…。
いかんせん脚本がかなりの急ぎ足。バッタバタ。
一つの作品として観たら、剣心のルーツや縁の私怨に至った理由をダイジェストで見せられてるに過ぎず、どうにも感情移入し辛い。
制作側からしたら「final」と「beginning」のセットで作ってるからOKなのだろうが。
上記の考えだとしてもだ。
最も違和感を覚えたのは薫の死（なないけど）から来る剣心の闇堕ちを全カットした事。
剣心は愛する人をまたもや護れなかった事から完全な敗北を縁より与えられる。
そしてそこから一人ひとりの葛藤→成長→復活がある。
ここがあるから「人誅編」がよりダークな深みを持ち、コアなファンから愛される所以となってるのだ。
その物語の核ともなり得る部分を全て吹っ飛ばすとはこれ如何に。
上記が無い事で観てて全体的に軽い。
ただのめちゃくちゃクオリティの高いチャンバラとなってる。
時間の都合上‥となるならば、
「final①」「final②」「beginning」の3部作とすれば良いのでは…。
原作ファンも納得の絶妙なキャスティング。
全員が主役級の俳優陣。
観てるだけでただのご褒美。
それだけに非常に勿体ない急ぎ足。
もっとそれぞれのストーリーをじっくり観たかったのが正直な感想です。
何にせよ次の「beginning」に期待して待ちたい。
