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ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ 完全版のkibunのネタバレレビュー・内容・結末

5.0

このレビューはネタバレを含みます

カメラワーク、ストーリー、画の色合いが神がかっている。
この作品に出会えて良かった。

まず脚本の構成が、冒頭は友人が殺される現場から始まり、いつ主人公が殺されてしまうんだろう…という恐怖が常にあって、物語から目が離せなくなっている。

そして見ていくうちに気づくのが、主人公の少年期、青年期に遡って彼がどうして現在の状況になっているのかが少しずつわかっていく構成になっている事だ。時系列がジャンプするのもあるモチーフを見てそこからいつ時系列がジャンプしたのか分かりづらいようになっていてシームレスに移り変わるのも興味を継続させている。
特に、トイレからデボラを覗くシーンには驚かされた。

また、映画全体を通してマフィア関連の話で結構暴力の描写があって4時間弱あるにも関わらず飽きる事なくあっという間に見終わる事ができた。それは登場人物の少年らしい行動(性へのロマン含め)の可愛らしい描写もあり、恋愛もあり、友情もあり、
重くなりすぎないバランスが絶妙だからだと思う。
好きな映画は何回でも見れるといつも思っているが、この映画もまさにそんな感じ。
好きなシーンが多すぎる。

今回は初視聴なので長官の件など、理解しきれなかった部分を見返すためにももう一度見てみたい。

ロバートデニーロの演技も素晴らしい。
デボラとの叶わない恋やマックスとの友情を超えた兄弟のような“叔父”の関係性も彼の目から伝わる感情の演技があってこそだと思う。

あと、セリフがいい。しかも字幕を追うのじゃなくてちゃんと英語で理解したいってなる。

モリコーネの音楽を映画で感じたいと思って見たのがきっかけだったが、やっぱり音楽も良かった。どうして心をぎゅーっと締め付ける音楽を作れるのだろう。
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