うめ

あなたの名前を呼べたならのうめのレビュー・感想・評価

あなたの名前を呼べたなら(2018年製作の映画)
4.2
あの人の名前を

本当は呼びたい

でも

呼べない

あの人の肌に

本当は触れたい

でも

触れられない

こんなにも

伝えたい思いは

私の中で溶けていく

それが

自分のため

そして

何よりも

あなたのためなんだから

そう言い聞かせながら

ただ心は焦げていく



インドが作る良作がまた一つ
戒律なのか
文化なのか
真面目な作品に限っては
語られる恋はいつも密やかで
切なさを含んでいる
身分や男尊女卑が当たり前だからか
細やかな思いの交差が沁みるのです
だから
迎えるラストシーン
そこに至るまでを見ているから
強烈に胸はしめつけられてしまう
そして
踊りこそないものの
やはりインド映画に歌は欠かせない
私の感情は毎度だけど揺さぶられてしまう


冬が訪れ始めた季節
じんわりとした余韻の残る作品です
うめ

うめ