Arlecchino

あなたの名前を呼べたならのArlecchinoのレビュー・感想・評価

あなたの名前を呼べたなら(2018年製作の映画)
3.8
じっくり丁寧に召使と「旦那様(原題:SIR)」の関係を描いています。いまでも階級差別は根深いのでしょうね。現在のインドではこの映画は「こんなことがあったら素敵だ」というシンデレラのような話なのでしょう。「19歳で未亡人になって人生終った」って痛切ですねえ!平等の大切さを教えてくれる映画です。

プッチーニのオペラ「トゥーランドット」で召使リュウが、王子カラフへの愛から死をかけて王子を守るのに、カラフはリュウを一顧だにしない(で王女トゥーランドットを愛する)、といってカラフの冷酷さに不平を言う方がよくいます。でも20世紀初頭の社会通念では王子と召使の恋愛など非常識だったのです。この映画を観てちょっと思い出しました。インドでは、否、世界中多くの国で今でもそうだってことなんだな(日本にもそんな人は多そうだ)、と思いました。
21世紀はこんな社会通念がどんどん払しょくされるといいですね。
Arlecchino

Arlecchino