今だに残る農村のしきたりを守りながらも少ない自由の中で前向きに生きるラトナ。
アメリカ留学経験のある御曹司アシュヴィン。
メイドと御曹司という身分違いの2人がそれぞれの悩みや苦労を気遣い合ううちに芽生える想い。
その想いがラトナには決して許されるものではない事を彼女は知っています。
ラトナの小さな夢を応援するアシュヴィンの優しさに喜びながらも不安を抱くラトナ。
ヨーロッパで活躍するムンバイ出身の女性監督の描く恋物語だからこそ意味があるのでしょう。
階級制度の中で生きるインドの女性達には夢物語かもしれないけど、その中には小さな希望も描かれていたと思います。
冒頭の不安そうに都会に向かうラトナが、次第に生き生きと逞しい顔に変わっていったのが素敵。