スクラ

ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビューのスクラのレビュー・感想・評価

3.5
〈向こう見ずなタフさの中にメッセージが伝わってきた〉

私にとって共感できるメッセージを受け取りやすい映画だった。
特に導入部分の共感度MAX!
そりゃショックだよね。自分は真面目に勉強だけしてきて、優秀な成績を修めたのに、
遊んでばかりと思って(ちょっぴり見下してた)クラスメイトたちもちゃっかり優秀で、
進学先が自分と同じだったり、超有名企業に内定していたりしたら。
そこで自分の高校生活を後悔するんじゃなくて、卒業式前最後の夜ぐらい高校生活を謳歌してやる!と意気込むのが主人公のすごいところ。
行動力ある~。私ならショックでふて寝して終了。

卒業前夜に高校生活を謳歌する方法、すなわちそれはクラスメイトが主催するパーティーに参加すること!
大きなプール付きの家でみんな好き勝手に楽しんでいる様子がクラスメイトが投稿したSNSから伝わってくる。
親友と一緒にこのパーティーに参加してやる!と会場探しから始める(会場すら知らなかったのね…)

紆余曲折あって、パーティー会場に無事辿り着くも、ここからまたひと悶着。
起承転結の「転」にあたるこの部分がこの映画の見どころだった。
何が起こるかは見てのお楽しみ。

主人公・モリーは高校生活最後の一夜を通じて、
遠かった存在(クラスメイト)と近かった存在(親友のエイミー)のそれぞれに対して気づくことがある。
どちらも「勉強漬けの高校生活」では気づけず、大はしゃぎしたパーティーを過ごしたからこそ気づけたこと。
たった一夜の出来事だけど、きっとモリーの人生にとって大切で煌めいた一夜になったはず。

普段と違うことしてみない?
苦手だと思うものに近づいてみない?
近くにありすぎて、見えてないものはない?
そんな問いかけが聞こえてくるよう。
スクラ

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