まぐこ

罪の声のまぐこのレビュー・感想・評価

罪の声(2020年製作の映画)
4.0

過去に日本で起きた未解決事件をモチーフとした原作小説の映画化。

事件の脅迫に使われたのは3人の子供の音声。何故犯人たちは子供の音声を使ったのか?時効を迎えた事件の真相は?知らぬ間に事件に巻き込まれた子供達の運命は…?

実際の事件を模した単なるエンタメではなく、犯人・メディア・一般人全員に問いかけてる作品だと思いました。

<ネタバレ>
知らぬ間に事件に巻き込まれた3人の子供。
俊也と生島姉弟の対比は見ていてとても辛かったです。3人の子どもは、誰かを脅したわけでも、傷つけたわけでもない。それでも罪を背負って生きていかなければならない理不尽さ。
テープが原因で映画翻訳家の夢を諦めたくない、「自分の人生だから」と電話越しに語る望に涙しました。
生島姉弟はどれだけ恐怖に耐えながら生きたことか…。聡一郎にはお姉さんの分も諦めずに生きて、母との家族の時間を大切にして欲しいと思いました。

モチーフとなった実際の事件で音声を使われた3人の子どもたちは、今どんな人生を歩んでいるのだろうか、と考えさせられる作品でした。

登場人物が多いため途中で困惑する人もいるかもしれませんが、個人的に少しずつ犯人グループや被害者の関係が繋がっていき、一周回ってイギリスへ戻ってくるのは観ていて気持ちが良かったです。

また本作ではハリウッドデビューを目前とした小栗旬さんの英語も披露されます。
是非ご覧ください。
まぐこ

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