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罪の声のIdeonのレビュー・感想・評価

罪の声(2020年製作の映画)
3.5
京都でつましくテーラーを営む曽根は、ある日、押入れの中から古い箱を見つける。その中には伯父の手帳とカセットテープが入っており、テープを再生すると、幼少期の自分の声が録音されていた。その内容は未解決事件の犯人のメッセージだった。自分の声が犯罪に利用されていたことを知った曽根は、行方不明の伯父の足取りを調べ始める。同じ事件を追う新聞記者の阿久津と出会った曽根は、驚くべき事件の真相にたどり着くのだった…というお話。
グリコ森永事件を原案にしたミステリー。名手、野木亜希子の脚本でなかなか見ごたえのある作品になっている。世間を大いに騒がせて一銭も取らずに迷宮入りしているグリコ森永事件が、実は株価操作が目的だったという仮説はかなり説得力がある。キツネ目の男の正体に言及しないのが物足りないが、小栗旬、星野源が個性を抑えて静かに熱演しており、脇もそれぞれ好演、水準以上の出来である。
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