水辺の君に

罪の声の水辺の君にのレビュー・感想・評価

罪の声(2020年製作の映画)
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原作未読。
野木脚本の良さなのか原作の良さなのか分かりませんが、とにかくミステリ要素を強めずにあくまで星野源達、音声を使われた子供達の悲劇を丁寧に描いてて良かったです。
そもそも過去の事件を追うという動機が弱いと思ってたんですが、星野源はその理由がハッキリとしてて誰が聞いても納得する内容なだけに上手いなぁと感嘆しました。それがタイトル通りの意味でありテーマでもあるという。
で、彼だけだと捜査の限界と視野が偏るため小栗旬側の視点が生きてくるという、この交互に観せて情報を補完してくれるストーリーも定番とはいえよかったです。なによりも、このストーリーが結末が真実なんではないか?と思わせるリアリティのある説得力。これが本当に凄い。凄い脚本。
結局、「過去の未解決事件を探る」というのがただのエンタメ好奇心ではなく「当時の傷をかかえたまま今を生きている人達を救う」ことに繋がるのが本当に見事。
というわけで面白かったです。まだ見返したい作品。
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