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罪の声のstandfieldのレビュー・感想・評価

罪の声(2020年製作の映画)
4.4
監督  :土井裕泰
製作国 :日本
ジャンル:サスペンス
上映時間:142分

<あらすじ>

新聞記者の阿久津英士(小栗旬)は、昭和最大の未解決事件の真相を追う中で、犯行グループがなぜ脅迫テープに男児の声を吹き込んだのか気になっていた。一方、京都でテーラーを営む曽根俊也(星野源)が父の遺品の中から見つけたカセットテープには、小さいころの自分の声が録音されていた。その声は、かつて人々を恐怖のどん底に陥れた未解決事件で使用された脅迫テープと同じものだった。

<感想・見どころ>

邦画サスペンスの中でトップレベルの完成度だったと思う。小栗旬と星野源という豪華共演が行われた他、実事件「グリコ・森永事件」を取り扱った非常に考えさせられる作品。

本作は、犯罪がいかに人の人生を狂わせるかを如実に描いている。子供が犯罪に加担させられ、脅され怯えながら暮らすことになった。曽根は数十年後になって自分が当事者だと知り、苦しみ続けることに。
曽根の母親のしたことは絶対に許される事ではない。境遇は哀れだったが、それを理由に息子に一生消えない苦しみを負わせるのは決して同情できるものではない。
それを教唆した曽根の叔父も最悪!

今作で取り上げた事件に限らず、なんの罪もない人が犯罪に巻き込まれ、人生を台無しにされた事例が存在している現実から目を逸らしてはならない。そう思わざるを得なくなる。

役者陣の演技は文句なく絶品。
生島の娘さんと息子さんの役が怒涛の演技を見せてくれた。
星野源さんが罪悪感を感じてる演技も素晴らしかった。
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