このレビューはネタバレを含みます
登場人物1人1人に、それぞれの正義と幸せがある。でも正義を通すために犠牲になるのは、いつも弱い立場の人間だってことを忘れてはいけない。
正義を通そうとする人を止めることは、社会の良い動きまで止めてしまうと思う。
けど、あのお母さんのやり方は、絶対に間違ってる。お母さんの中の止められない怒りに対する気持ちも、わかる。
総ちゃんのような人生を辿る人がいることを、達雄も、俊也のお母さんも、知らない、知ろうとしない。むしろ見てみぬふりをして逃げ続けてる。
お父さんを亡くす同じ境遇で育った三雄と達雄は、こんなにも違う人生を辿ったし、それと同じように、犯罪に巻き込まれた3人は、それぞれ違う人生を辿った。
最後に阿久津が伝えた、俊也からの伝言、
どんなに社会を恨んでも、怒りを持っても、あなたのようには決してならない。
そのあとに、
さすが光雄の子やな
達雄が言ったの、すごく重かった。