てて

罪の声のててのレビュー・感想・評価

罪の声(2020年製作の映画)
4.0
Filmarksさんの試写会にて観てきました!
豪華なキャスト陣はもちろんですが、なんといってもこの作品は野木先生の脚本、ということで楽しみにしていました。

話のモチーフになっている事件は全く知りませんでしたが、とにかくリアルで、ゾッとする内容でした。その中にもそれぞれの人がどのような人生を歩み、どのように感じながら生きてきたのか、ということが丁寧に描かれていたように思います。

「罪の声」
という題名にあるように、犯罪に声だけ使われた子供たちに焦点を当てた作品ですが、そのことで人生を台無しにされた子供と、知らずに幸せに暮らしていた子供。
どちらも何も悪くないのに、なぜか罪悪感を抱いてしまうような不遇さに、見ていて胸が締め付けられました。

様々なことが絡みながら話が進んでいき、原作の素晴らしさはもちろんですが、野木先生の脚本の素晴らしさを改めて感じました。142分と少し長かったはずですが、まったく感じませんでした。


ただ、暗い話が苦手なわたしにとってはとにかく重い内容で、野木先生の脚本のポップな描写が好きだったので、今回はそれが少なかったのが残念でした。内容が内容でしたから仕方ないことですが、深く考えさせられ、大きな悲しみを感じる作品でした。
てて

てて