柊

パーフェクションの柊のネタバレレビュー・内容・結末

パーフェクション(2018年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

復讐譚をサスペンス・スリラーとしてうまく構築してたと思う。楽章のような構成も面白い。途中巻き戻ってネタばらしのような進行は『ヘイトフル・エイト』を思い出した。
一定のレベルまで到達したら音楽に単一の完璧はないと思う。聴くものがいて成り立つのが音楽であり、聴くものが最終的な完璧を作り上げる。それは自分かもしれないし、先生かもしれないし、観客かもしれない。
「完璧」に妄執を抱いた愚かで傲慢な男は、それを手に入れることはない。なぜなら二人は二人で弾き、二人で聴き、二人で二人の完璧を構築するから。それを手の届かない位置で見せつけられるラストだと私は解釈した。
柊