おおなり

フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊のおおなりのレビュー・感想・評価

4.3
『フレンチ・ディスパッチ』誌の記事をそのままオムニバス形式で、けれど雑誌としての一貫性を持った、映画のような雑誌のような映画。テンポよく映像は切り替わり、幾何学的で等速直線運動的なカメラの縦横移動によって、モノやヒトが次々に画面に現れては消えてゆく。
鮮やかで華やかな色彩、ふと現れるモノクロの映像、アニメーションによってウェス・アンダーソンの不思議で非現実的な世界は強調され、その世界は印象が強烈なキャラクターによって構築される。
小気味よく非常に愉快。