この映画についてなにかを語ったり書いたりするのはずいぶん先のことになりそうだけれど、立て続けに観ようと思っていた『ミレニアム・マンボ』をすっぽかしちゃうくらいの衝撃を受けました。
4人がよく走る。リンゴの失踪から始まる警察との追い回しはチャップリンが4人いるみたい。
気楽に観られるヴァカンス映画ってだいすき。カトリーヌ・スパークはいつだってキュート。
「スポーツとしての恋愛」をゲーム感覚で楽しむ男を愛情深い市川崑・和田夏十夫婦が書いてるのがおもしろい。ラストシーン、結婚を申し込みフラれ、すぐに切り替えて颯爽と立ち去る男、最後までゲームだったのだなあ>>続きを読む
浜辺みなみが崩壊しそうな電車にぶら下がっているところは体の悪いミッションインポッシブルのよう。なにも考えずに見れるのが好きな怪獣映画にしてはヒューマンドラマが多すぎてちょっと疲れる。
ジョンがいないという世の中で、メイパンが一方的にジョンとの不倫のことを美談のように語っているこの映画の構造や企画側に少し違和感を感じた。
熱量で体当たりをする『ストップ・メイキング・センス』と巧妙な計算とテクニックで魅せる『アメリカン・ユートピア』というイメージ。そりゃ『アメリカン・ユートピア』の音楽にはやられちゃうけど、個人的には前者>>続きを読む
初めてトーキングヘッズとデヴィッドバーンに触れた夜。これは極上のパフォーマンスアートなのである。デヴィッドバーンが顔を小さく見せるためにデカい服を着てるという話がすき。
外国人から見た日本人像が、エレベーターの中のおっさんたちによく現れているなあと痛感しました。
画面の暗さがとても印象的で、ぼくはそれがあまり好きではなかった。これまでのライカートの方がすき。
この映画の主人公は紛れもなくアイノ・アアルトだと思える映画。一方でこれほどアイノに尽くさせるアルヴァ・アアルトの人間性だとか魅力だとかをこれから掘っていきたいと思える良質なドキュメンタリー。
計算しつくされた機械仕掛けの舞台装置。
30年代が舞台の病室に、ピエール・ジャンヌレの椅子(チャンディガール計画は1950年代)が置いてあるのには少しばかり違和感。
この映画のVHSを無声で流しながら、山下達郎やビーチボーイズ、カシオペアなどのレコードを流して行く遊びがとてもおもしろい
ゴジラとデストロイアが徐々に近づいていって戦闘を始めるの、武士道をわかっているようでかっこいい。
2024.3.13
映画の最後、数秒間だけ緑色に光る夕陽のこの瞬間のために作られた映画。デルフィーヌ、手が焼ける……。
2021.3.17
ロメール映画に出てくるお部屋にはお花と開かれた扇子。デルフ>>続きを読む
トイレ掃除中の看板を蹴って行く酔っ払い、清掃員と手を繋いでいた我が子の手をウェットティッシュで拭く母親、掃除中の個室トイレに無言でズカズカ入って行く女子高生。悪気はなくともまるで清掃員を奴隷であるかの>>続きを読む
2024.3.7
冒頭、ラウル・クタールのトラヴェリングでBBを撮っているのを撮るカット。マイクを持つ人、コード類を待つ人、カメラの乗ったカートを押す人、カメラを覗くラウル・クタールの4人。ミニマムな>>続きを読む
2回目
ヒッチコックは大の女優好きだから、女優を溺愛するがあまりその女優の美貌に頼りすぎてしまうきらいがあるように思えるほど、この映画はグレース・ケリーの美によって支えられている。
1回目
2台の車>>続きを読む
2024.2.15
ガイ・モンターグが夢にうなされるシーン、カメラが後退しながらズームされるというヒッチコック『めまい』で使われていたテクニックがあったように思う。
ぼくも本が好きな人間として、本を守>>続きを読む
2024.2.13
無駄なセリフを極限まで省いて映像で魅了するシュヴァンクマイエルの真骨頂。ピルケ・パトルケの、道化と鬼のしつこい会話や、テーブルから噴出する赤ワインのコメディチックな遊びは愉快で、物>>続きを読む
2023.02.12
病と仕事の間で葛藤する殺し屋も、強盗の2人組も、無愛想なモーテルのおっちゃんも、いつにも増して不器用なジャン=ピエール・レオも、みんなみんな憎めない優しさを持っている。
202>>続きを読む
場所がフランスであろうがリオデジャネイロであろうが、走って車を追いかけ、泳いで船を追いかけ、慣れない手つきで飛行機を操縦しながら飛行機を追いかける。どんな状況でも変わらぬテンションでフランソワーズ・ド>>続きを読む
職場にフィルムシアターがあるの羨ましいなあと。たとえリュミエールしかかからなくても。
ロシア・ウクライナ戦争を伝えるニュース。机の上にはガラケー。連絡先や住所はノートをちぎって渡す。でもデートで観る映画はジム・ジャームッシュの『デッド・ドント・ダイ」。さらに、ラジオから流れるのは「竹田>>続きを読む
冒頭、鼓笛隊登場でのボルテージの上がり方。
そしてマルコとナタリアの焼死体を載せた電気車椅子が同じ場所をぐるぐると回り続ける儚さと滑稽の共存には食らった。
2回目 24.1.9
イーニドを乗せたバスはどこへやら
1回目
満を持してようやく観れた傑作。オープニングから卒業式の流れで一気に高揚する。内に秘めておけばいいのに、毒を全部吐いて敵を作っちゃう若気>>続きを読む
先ほどまで豚小屋の中を歩き回っていた1匹の豚が血を流し、解体され、ソーセージになる。ドキュメンタリー。それを生業にしている男たちと、食の恩恵に預かっている人間たち。