ツクヨミ

フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊のツクヨミのレビュー・感想・評価

3.8
ウェス・アンダーソンが綴る"鑑賞"する雑誌。
フレンチ・ディスパッチ誌の編集長が亡くなった。亡き後残された記者たちは誌の最終号を作っていく…
ウェス・アンダーソン監督作品。今作はまさにウェス・アンダーソンワールドといった感想しか出てこないくらい独特な世界観に浸れる作品だった。シンメトリックさや構図を意識した映像は相変わらず、上や下.横にスクロールしても保たれる美しさが素晴らしい。また今作の映像はほとんどが白黒であったので、唐突にカラーになる場面の映えること映えること。特にシアーシャローナンの青目が映える演出は拍手したいぐらいキレイだった。
また今作は内容的に雑誌の中身をまんま映像化したような世界観である。3章でページごとに区切られたオムニバス形式も特徴的で情報過多の今作がちょっとでも整理しやすくなっている印象。
映像としても構成としても本当に惚れ惚れする作品であるが、頑張って映像を追っていると後半はちょっと疲れ気味になっちゃうのは私だけでしょうか。まあ疲れちゃうくらい瞬きできない素晴らしい映像を見せてくれたウェス・アンダーソン監督には感謝。
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