青豆

フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊の青豆のレビュー・感想・評価

3.8
ずっと楽しみにしていたこの作品はどうしても映画館で観たくて、気合を入れて初日に!
そう気合を入れて行ったはいいものの、わたしの回の観客は、自分、自分と同じような雰囲気の女性、アーティスト風イケオジ、というなんと3名で、意図せずともコロナ対策万全となった。

序盤、ウェス・アンダーソン特有の可愛らしい色調、構図、インテリアやファッション、イラストレーションなどをじっくりと楽しみたいのにも関わらず、言葉数がすごく多くて字幕を追うのに必死になってしまい、どうしよう…となっていたので、モノクロになった瞬間なんだか落ち着くものがあった。
主にモノクロで進んでいくわけだけど、モーゼスの描いた裸のシモーヌやシアーシャのブルーの瞳など、一瞬カラーとなるシーンはそれぞれの章の象徴となっている気がする。
途中で"むむ…そう言えばわたし、特別にウェス・アンダーソン作品が好きという訳ではないんだったな…"という事を思い出してしまうも、好きな俳優陣、レア、ティモシー、シアーシャがそれぞれ別の章に登場したこともあり飽きずに観る事が出来た。
一番よかったのはゼフィレッリからクレメンツへのメッセージかな。匂いって思い出とリンクするものだと、わたしも思うから。
レアもティモシーも期待通りとても美しかったけど、この作品のフランシス・マクドーマンドはなかなか素敵でした。
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