度怒り炎の介

フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊の度怒り炎の介のレビュー・感想・評価

5.0
『工場の出口』的気持ちさのある冒頭からラストまで、半ば暴力的なスピードでアクションが繋がれてく。で、その中にいる人物ひとりひとりの、顔を執拗に映す。カメラが引いて顔から遠ざかれば、同じショットの中にあるモニターを使ってでも映す。そんな執着が、一瞬しか登場しないビッグネーム俳優やエキストラに対しても感じられて、消費してる感ゼロ。ウェスがキャスト全員に絶対的な信頼を置いてるのが伺える。でもやっぱりレアセドゥ。ヤバい…こないだの007とか、一体なんだったんだろうマジで…

記憶曖昧だけど、
飛び降りようとするシャラメ→走馬灯みたいな爆速モンタージュ→両親→その後をマクドーマンドが説明する→御供物と地面 って繋ぎでシャラメの落下するアクションを間接的に見せられた気がしてすごかった。
モノクロ画面に対してカラーで切り替えしやるのとかも、嫌味が全く無くてただただ気持ちいい。愛情があればいくらでもやり放題。

『犬ヶ島』で黒澤やってたけど今回はゴダールで、他の人がやってるのとはレベチのピュアな情熱がある。今、シネコンにはイーストウッドがいるし、ウェスが召喚したゴダールもいる…。ってこじつけてブチ上がってます。