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フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊のReoのレビュー・感想・評価

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 一回観ただけじゃ情報処理が追いつかないしだんだん眠くなってくるけどなんともその辺が雑誌っぽい。折に触れて見返したい。
 一番印象的だったのはそれぞれのコラムについて無意識なところも含めた文体が映像で演出されているところで、特に最初のコラムで語り手になるアート担当のライターがいかにも尊大な雰囲気でプレゼンしてる演出は、インテリなライターの文章から匂い立つ雰囲気を表現してる気がしたんですよね。そこも一つの愛しさなんですけども。
 活字を元にした映画はもちろん山ほどあるけど、随筆だから現れる書き手の手癖というか性格的な部分も含めて映像に落とし込むっていうところにすごくユニークなものを感じて、いかにも雑誌を映像としてみてるなって感じがしてよかったな。骨太の運動ルポに他者のカギカッコだったりギシギシ音とか状況描写で性的なニュアンスが滲む点も、実際の活字では性的な部分を隠しつつ匂わせた文章になってんじゃないかと想像してみたりその辺が楽しかったですね。
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