ウェス・アンダーソン監督のおもちゃ箱をひっくり返したような小洒落た世界観や、4コマ漫画のように言葉足らずで淡々と進む展開が何とも楽しい。
突然死した編集長の追悼号を、残された編集者達が作り上げていくストーリーで、その号をチャプターごとになぞっていく。
編集社の舞台裏パートもあるが、大部分で記事そのままを映像化しているので、セリフが少なめで、ひたすら字幕とにらめっこが必要。
自分の英語力が高かったら、もっと映像と共に楽しめたのに。
各チャプターには、魅力的なキャストが独特の世界に溶け込んでなんとも贅沢な作品だった。
『フレンチ・ディスパッチ』誌が架空の雑誌のはずなのに、エンドロールで精巧な紙面の数々が登場するので、本当にあるのか、ついググって確認をしてしまった。