ポルりん

闇動画 恐怖コレクションのポルりんのレビュー・感想・評価

闇動画 恐怖コレクション(2017年製作の映画)
3.3
今まで数多くの心霊投稿映像作品を鑑賞してきたが、個人的にそのジャンルの中で、最も完成度の高いシリーズだと思っている。
ホラーとしてのレベルも高く、「闇動画」シリーズ特有の"意味不明な不気味さ"が映像全体から視聴者にひしひしを伝わってくる。
また、つかみが抜群に良く終始興味を惹かれっぱなしになる。
ストーリー構成も素晴らしく、一つ一つの話を手を抜かずにしっかりと作り込んでいる為かハズレ回がほとんどない。(最近は除く)

そして何といっても「闇動画」シリーズの最大の特徴はフェイク感丸出しの"やりすぎ感"だろう。

時間がループしたり、正体不明の殺人鬼から逃げ回ったり、異空間に入ったり、巨人が襲い掛かってきたり・・・。

リアリティの欠片もない話ばかりであるが、児玉和土率いる製作者たちの力量が高く、演出や構成などがそこら辺に転がってる心霊投稿映像作品よりも遥かに練り込まれている。
もはや心霊投稿映像作品というよりも、秀逸なオムニバス形式のファウンドフッテージ・ホラーと言った方がいいのかもしれない。
「コワすぎ」シリーズの工藤など個性的なキャラクターを外し、代わりにホラー面を大幅に強化した作品、と言えば分かりやすいだろうか・・・。

心霊投稿映像作品の中では非常にレベルの高い作品なので、心霊投稿映像ファンはもちろん、是非ともホラーファンにも鑑賞頂きたいシリーズである。


そんな「闇動画」シリーズの1巻~3巻の中で、スタッフが独自に選抜した作品が本作である。


≪作品のラインナップ≫

1.箱呪(闇動画3に収録)

2.晩夏の夜に招く者(闇動画に収録)

3.思い出の校舎(闇動画2に収録)


以上が本作のラインナップである。
「思い出の校舎」はいい選択だと思うが、その他2つは微妙としかいいようがない。
特に「晩夏の夜に招く者」は、シリーズの真骨頂である"やりすぎ感"が全くなく、心霊投稿映像としても駄作といった出来である。
何故こんなのを入れたんだ??


個人的には、1巻~3巻の中で選別するのであれば、


1.夜の峠道(闇動画3に収録)

2.通りすがりの女(闇動画に収録)

3.思い出の校舎(闇動画2に収録)


だろうか・・・。
というか、こういったのはせめて5巻くらい発売してから出した方がいいんじゃないか??
ポルりん

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