たん実

初恋のたん実のレビュー・感想・評価

初恋(2020年製作の映画)
4.0
いやいやいやいやいやいや!!!

なんておもしろかったの!!!


今まで正直言いますと、三池監督の作品みて、はて?
と、み終わってからも何となくはてなマークが浮かぶだけで暴力的だったな~ぐらいにしか思わなかったけど、
この映画、ぉおお面白いです〜!!

というか、私好みの展開というか…

何が良かったか最初にざっくりと言ってしまうと、
○余命わずかだったという設定からの本気で!!!人を助けようと思う気持ちに切り替わる瞬間の窪田くんのオーラのみなぎり。

○アクションの派手さかっこよさ。予告のカッコよさから期待を裏切らないと思う

○ヤクザたちのばりばりこてこての任侠的な雰囲気を醸し出しつつ実はちょっと爪が甘いところになんか可愛らしささえも感じる

○ベッキーの死の淵から這い上がってきた女感

○そして最後はお互いに自分自身が抱えているものと闘いながらも、大切な人と一緒に…

○内野まさひろさん、渋すぎカッコよ過ぎ…
「ヤクザに朝日は似合わねぇよ」(タバコをプカ~…)
←このかっこよさは、この映画を見た人ならきっとわかってくれるはず。。
決してただ、タバコを吸ってる人がかっこいいと言う訳ではございやせんよ。見て欲しい!!!!



あと、特に良かったのは小ネタが多くて緊迫したシーンでも(留守電のあのシーンとか…)(幻覚が見えてるのに沖縄民謡をイヤホンで聴かせてあげて面白いことになってるシーンとか)

なんでしょう。
怖い、辛い、悲しい、緊張感、ネガティブなイメージの雰囲気の時にそういった楽しいことが起きたりすると何かちょっとしたことでも乗り越えられそうな気がするんですね(?)

冒頭の「自分にはボクシングしかない。」と言いつつ、どことなく生きる気力や何となくやっている感。そんな窪田くんが彼女と出会ってから、自分の余命を宣告されてからの生きる使命を与えられたように彼女を守り抜く姿が……
泣けもするし、あの……ここからは言えませんが留守電大逆転シーンでは本当に嬉し泣きしそうになりました。
私だったら「本当にこれから頑張って生きて行こう!」ってなるかもしれない。(語彙力)

なのにその後も小ネタが面白いし染谷くんの雑魚キャラなのかそうじゃないのかわからない感もまたいい……。笑

彼女もやがて薬物依存と闘っていくのですが、それぞれ生きることに立ち向かっていかないといけないことがある、きっと今みんな何かしか抱えてることに「なんか、頑張ってみようかな」
なんて思ってみたりするんじゃないでしょうか。。。
まさか、三池監督の作品でこんな風に感じるとは思いませんでした。

ちょっと、2人でお家に行く→彼女が依存と闘っているシーンは影だけであんな声出すから一瞬あのシーンかと思ったら全然違うやないかーーい!!と。
自分が下衆な想像をしてしまったことが恥ずかしい。。笑
これも三池監督がワザと仕組んでるんじゃないとさえ思ってしまう。

三池崇史「ほら?お前らこうなると思ってただろ??バカヤローが!」って言われてる気がした。笑



生きることを投げ出さない必死感伝わりくる作品、
ひょんな事から出会い、お互いに何かが抱えいるものからの逃亡したり向き合ったり人間味を凄く感じる作品で。守りたいものが出来ると人は強くなる的な、、
理屈じゃ言えない、私の拙い語彙力で言葉にすると陳腐になるのであまり言いたくないですが、そんなのを映画にしてくれたような、暴力描写もありながらもちょこちょこ泣けて、笑えて感情が忙しい、
何ともいい映画でした。。。


『死ぬ気になったらなんでも出来んだろ…』
たん実

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