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パリに見出されたピアニストのpluviaのレビュー・感想・評価

3.7
バンリュー(パリ郊外)で暮らす不良少年マチューは、パリ北駅に置かれている「ご自由に演奏を」のピアノを弾いた。 その姿を偶然目にしたのはパリ国立高等音楽院のディレクターであるピエールで、マチューの才能を見出す。

『レ・ミゼラブル』『ディーパンの戦い』『GAGARINE ガガーリン』『かごの中の子供たち』などでも描かれている、貧しい地方出身者や移民が多く住む地区のバンリュー。

サッカー選手のジダンが育ったり、
パルクール発祥の地でもあるバンリュー。
犯罪と失業率が高いと言われている一方で、スポーツ、音楽芸術が誕生することも多くて文化的発信が期待されるところです。

マチューは親の考えや幼馴染との関係からも、環境から抜けだし難い縛りがある。もがき、前進し、引き戻され、マチューはタイトル通り「この指で未来を拓く」ことができるのか。

社会的バックグラウンドを抑えて鑑賞すると、バンリュー入門に最適な一本と思いました。
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