やまじん

幼い依頼人のやまじんのレビュー・感想・評価

幼い依頼人(2019年製作の映画)
4.0
弁護士を目指す主人公はロースクールを卒業したもののなかなか職につけず、姉からのすすめでとある児童福祉施設で働くことに。そこで彼は親からの虐待を受けているとある兄弟姉妹の面倒を見ることに。そして、ときがたち見事に都市の弁護士事務所に就職できた彼はまた来るという言葉だけを残し二人とは分かれることに‥。だが、その矢先、弟がなくなってしまい姉が容疑者にされてしまうという悲惨な事件が起こってしまう。それを知った主人公は改めて自分がやってしまったことの重大さにきづき、その姉の弁護をすることになるのだが‥

やっぱり、韓国映画はすごい!何よりも役者の演技がすごいなーと思った。主人公の何もできなさ感がよくにじみ出てるような気がする。それ故に、後半からの覚悟を決めて法廷に挑む彼の姿にはなんだかぬくもりを感じ思わず頑張れ!と背中を押したくなるような気持ちになる。そして、何よりもすごかったのが相談にくる兄弟の母親役の方もすごかった!思わず見ていて終始イライラしてしまうぐらいの気持ちにさせるような容赦ない演技には改めてあっぱれ!と思わず唸ってしまう演技だった。

それ故に主人公に頑張れと言いたくなるのだが、主人公もだらしがなく‥と監督の手のひらの中で見事に感情を転がされてるようなそんな感覚の秀作であった!

韓国映画定番の実話をもとにしたストーリーだが、かなり重ための内容になっていてそこからは監督からの絶対的なメッセージが伝わってくるような感覚に襲われる。この話が実話であることの恐ろしさだったり、映画の最後に出てくる文字の羅列には決して他人事にはしてはいけない!という気迫さがよく伝わってきた。

少女の葛藤する姿には思わず涙が出てしまうぐらい感動した。一人でもがき、苦しみそして、頑張っていたんだと思うとラストのシーンには涙無しには見れない、そんなお話になっている。

シリアスな部分と緩やかな部分とを見事に融合したハイスペック映画だなーとしみじみと感じました!ちなみに映画の世界に感情移入すると心がボロボロにされてしまうので注意を(笑)
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