くまもん

はちどりのくまもんのレビュー・感想・評価

はちどり(2018年製作の映画)
3.8
主人公は中学2年生。
わたしもこれくらいの時学校が大嫌いで、実家も大嫌いで、姉弟仲も最悪で、初めてできた彼氏とも別れ、全部が嫌だったなあ。
思春期特有なんでしょうか、周りはもっと楽しそうに見えていたけれど。

主人公には唯一心を開いた古文の先生がいた。
わたしもちょうどこの頃中学の国語の先生(23歳)に恋をし、その人に会うために学校に行くようになった。放課後2人でイヤホンを分け合って一緒の音楽を聴いたり、休日浅草に連れて行ってもらったりした(今思うとどうなんだ?)。
小中高の記憶って記憶喪失かってくらいほとんど残っていないけれど、最後に会った時に言われた「君は肩の力を抜いて頑張りなさい」という言葉は、15年経った今でもたまに思い出す。
肩の力を抜くことと頑張ることは対極にあるから難しいけれど、それでもずっとわたしに必要な言葉な気がしている。

思春期の不安定な精神を保つのに、心を許せる大人の存在は必要だと思う。
必要な言葉を選んで与えてくれる存在が必要。それがこの映画ではヨンジ先生だったんだろうし、公園での会話も病院での言葉も全部良かった。あと韓国式指切りがかわいかった。

最後心がギューーーってなった。
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