S4KuYuC1NEM4

はちどりのS4KuYuC1NEM4のレビュー・感想・評価

はちどり(2018年製作の映画)
4.3
サイバー化前のソウル。ポケベルはあるが家電か公衆電話。ネットもない。まだまだ家父長制の学歴主義。デモやストライキが絶えない中の経済成長期。

もちろんTVはブラウン管。(金日成死去、W杯等の時事ネタが差し込まれていて巧妙)

そんな時代の中での多感な時期。楽しいこともなく退屈で鬱屈で窒息しような日常。
誰も分かってくれない。話したって分かるわけない。私のことなんて…って心情が、決して口数が多くないウニの仕草や表情、特に瞳の微細な動きと目配せだけで、ここまで表現できるものなんだと文句なしにスゴいと思った。

橋崩落の事故で唯一心を開いていた塾の不思議な先生もいなくなってしまったけど、
辛いことがあったら手のひらを見て指を動かして神秘を感じ、とりまく世界は不思議で美しくもなることはしっかりと届いた。

そしてウニの日常はそれからも続いていく
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