ぺち

はちどりのぺちのネタバレレビュー・内容・結末

はちどり(2018年製作の映画)
4.6

このレビューはネタバレを含みます

観終わった後に不思議な余韻を残す作品だった、私はこの作品の中のヨンジ先生に出逢えただけでもこの作品を観た価値が充分にあったと感じましたㅠㅠㅠㅠㅠㅠ

自分に無関心な大人たちに囲まれたウニの気持ちに感情移入しまくって全体的に観てて気持ち的には辛いししんどい、お家の中とかもう帰りたくないくらい地獄だし、
無関心な親を持つ子どもが悪いことに手を出す心情も分かる、耳のしこりはどこ?て探す夢の中?みたいなシーンも、しこりができた時に両親が普段よりかはウニに関心が向いて心配してくれるからなのかな、とか、正解はわからないけど私の中ではそう解釈してしまってしんどかった、
自分を好いてくれてると思ってた人から急に見放される感に関しては親の無関心があるからこそ余計に敏感なんだろうし、人から愛されたい気持ちが無意識のうちにも強くなっちゃうんだろうなって、
家庭環境って本当に大事なんだよ……とちょっと視点がここで合ってるのか分からないけど個人的には周りとウニとの関わり方について全部そういう目で見てしまった


そしてヨンジ先生。言葉数は多くなく静かな先生だけど、その眼差しはずっと温かくて、「あ、この人なら信頼できる、大丈夫」って理由なんかなくても安心できるような人で、すごくお芝居よかった、、なんかずっとヨンジ先生のシーン泣いてしまった
周りが無関心な大人たちや、本当の心がわからない人だらけな中、ウニがヨンジ先生と出逢えてよかったって思ってた矢先に最後の展開は辛すぎました、、

今度あったら全部話すね、
結局“今度”はもう永遠に来ないしヨンジ先生の全部を聞くことはできない、
ウニも何も知らないままお別れになってしまったけど、何も語らずともヨンジ先生は変な人なんかじゃない!!て言えるくらいいい人なのは伝わってるし、
ちひろさんの時もそうだけど背景とか詳しく分かんなくても、過去に色々辛い経験とか自分を嫌になることとか沢山あった人は自然と人の痛みに寄り添えるしこの人になら心開けるかもって思えるような空気感が出るんだろうなって思った、
気づいたらいなくなっちゃうとこもちひろさんと重ねちゃったな


最後に救われる展開が来るわけでもなくむしろ絶望感すら感じるかもしれない終わりかもしれないしそれは人それぞれ、
ウニはずっと心の中でヨンジ先生を想いながら、きっと忘れることなくこの先の人生も生きていくんだろうな、そして大人になったらヨンジ先生みたいな人になってるんだろうな、と想像しました
ぺち

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