『8番目の男』(2018)
監督:ホン・スンワン
韓国初の国民参与裁判を題材とした作品。
法廷ものは大好きなジャンルの一つなので大いに期待して見た。
同じく陪審裁判を題材にした古典的な名作に、白熱する陪審員同士の議論を中心に描いた『十二人の怒れる男』があるが、本作はコメディタッチでポップに、また議論ではなく場当たり的な発想による陪審員たちの考えの変化を中心に描いた作品。
最後、裁判官がどのような判決を下すかという点は興味深かったが、個人的には韓国映画らしい硬派なものを期待していたため肩透かしをくらった感じ。陪審員が被告人に個人的に接触し、そこから発想のヒントを得るといったあり得ない展開もあり、途中で冷めてしまった。
万人受けするエンタメ作品としては及第点といったところ。